disaster

『福島アトラス01:原発事故避難からの復興を考えるための地図集』について

『福島アトラス 01:原発事故避難からの復興を考えるための地図集』という冊子をつくりました。本のタイトルにあるとおり「アトラス=地図集」です。非常に短時間に膨大な情報を集めて整理していますが、そういう意味では生々しい実態からすーっと上に引いた…

「津波と綾里博物館展」第2回展覧会 20160912-18@綾里地区港集落内

去る9月12日(月)から18日(日)に、岩手県大船渡市三陸町の綾里地区にて「津波と綾里博物館展 歴史・復興・住まい」が開かれました。 饗庭伸(首都大学東京/都市計画)を中心に、池田浩敬(常葉大学/防災)、木村周平(筑波大学/文化人類学)、青井哲人…

村々の風景の世界性をめぐって 20160831-0903 綾里調査

岩手県大船渡市三陸町の綾里という地区はいくつもの浜からなるのですが、そのうち「砂子浜」に、この綾里というエリアの草分け(中世)の系譜を継ぐ家があり、今回わたしは学生たちとこの家にマル2日お世話になりました。屋敷・建物の実測と聞き取りです。 …

福島原発事故現場20Km圏内を見て

昨日(2015.03.27.Fri.)明治大学中野キャンパスにてアーキエイド総会が開かれ、ゲスト・コメンテーターとして参加させていただいた。塚本由晴・貝島桃代のお二人の進行により12本の活動報告があり、懇親会、二次会と・・・。こうした試みの数々からどのよう…

綾里プロジェクト2014:大船渡市綾里にて昭和三陸津波後の「復興地」の家屋調査

報告遅くなりましたが、2014.08.26〜08.30の5日間(実質的な調査期間は4日間弱といったところ)、岩手県大船渡市綾里の各集落にて大変有意義な調査をしてきました。首都大学東京の饗庭伸先生を代表者とする科研費のプロジェクトで、災害や復興の経験を含む地…

近世的な「地震の間」の継承と、近代的な「在来工法」への変化、との併存:千葉県佐倉市にて

2014.05.04 Sun. 千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館に出かけて、「歴史にみる震災」展(2014.3.11〜5.6)をみてきた。今年から首都大の饗庭伸先生代表のチームで進めることになった綾里プロジェクト(岩手県大船渡市)の仲間である、東大の岡村健太郎さ…

Lifting of Chicago

このサイト、よくまとまっています → the Lifting of Chicago / Raising of Chicago@wikipedia (English) たぶんよく知られた話なんだろうと思うが、19世紀半ばのシカゴでは建物のリフトアップが頻りに行われていた。1830年には人口50人の小さな交易の街に…

明大建築シンポ/建築学会復旧復興支援部会シンポにて災害復興について議論。建築家って何だろう。

最近二つのシンポジウムで議論に参加した。 (1) 2012.11.03 Sat. 明治大学建築学科シンポジウム「震災・復興と向き合う」 (2) 2012.11.09 Fri. 日本建築学会 復旧・復興支援部会主催 第4回復旧復興支援部会連続シンポジウム「復興の原理としての「建築」:…

復興って実は新しい課題なんじゃないか。

最近読んだ本。 ・津久井進『大災害と法』(岩波新書、2012年) ・北原糸子『地震の社会史:安政大地震と民衆』(講談社学術文庫、2000)(←三一書房、1983) ・北原糸子『関東大震災の社会史』(朝日選書、朝日新聞出版、2011) ・北村優季『平安京の災害史…

『3.11/After 記憶と再生へのプロセス』が届いていました。

今日久しぶりに研究室に行ったら色んな郵便物やら書類やらに混じって、五十嵐太郎監修/メディア・デザイン研究所編『3.11After 記憶と再生へのプロセス』(LIXIL出版 、2012)が届いていました。中谷礼仁、宮本佳明、今村文彦、山崎亮といった方々の講演が…

仮設住宅が変わる、復興が変わる。

20120617 Sun 「日本建築学会東北支部・みちのくの風 2012 青森」の計画系招待講演(シンポジウム)のため、前夜の懇親会に後ろ髪引かれつつ新宿から夜行バスに乗車。朝7時に八戸着。ちょっと時間をつぶしたあと会場の八戸工大へ移動。芳賀沼整さん(はりゅ…

(告知)日本建築学会東北支部・みちのくの風2012青森・2012年6月16-17日

下記の講演+討議が八戸で行われる予定です。詳しくはこちらを参照ください。 [日本建築学会東北支部研究報告会] 招待講演(計画系)基調講演+パネルディスカッション[CPD2単位] 日時:6月17日(日)10:30〜12:30 会場:八戸工業大学 メディアセンター …

復興の原理としての法、そして建築

20120322 Thu. 大学で会議の後、水道橋のダイワ・リースにて応急仮設についてインタビュー。“生き字引”お二人に一般にはほとんど知られていない事実と視点をたくさん教わった。建築雑誌7月号に掲載予定。ご期待ください。 20120323 Fri. 日本建築学会復旧復…

東日本大震災と都市・集落の地域文脈 −その解読と継承に向けた提言−

日本建築学会 都市計画委員会傘下の地域文脈形成・計画史小委員会で、東日本大震災をめぐる「地域文脈」の解読と継承に関する提言集がまとめられた。昨日(2012.03.20)、今年度最後の委員会があって、できあがった冊子(2012.03.01-02の学会震災シンポで主…

黙祷。

2012年3月11日(日)。東日本大震災の発災から1年。14時46分。NHKの追悼式特番を見ながら家族4人で東北を向いて1分間の黙祷を捧げる。 その後、息子は友だちに電話をかけて外へ遊びに行った。娘はもう乗らなくなった自転車の絵を描いている。息子と娘が何年…

技術について/昨日の追補と今日のシンポのこと

昨日、「ナイーブ」の話、つまり諸条件へのリテラシーの繊細化というのは、要は諸要素間の関係性の読み書き能力の高度化であり、つまりは生態学的な視界の共有化であろうと話が展開したのだが、特集『ナイーブ・アーキテクチャー』の冒頭対談では中谷礼仁さ…

精神=都市の生態学

20111201 Thu. 13:00〜卒業設計中間講評会。普段からお世話になっている建築家の古見演良さんと光本直人さんをお呼びして、研究室の4年生6名のための贅沢きわまりないミッドターム・ジュリー。今年は学生たちもよく頑張っているが、お2人の眼力にはホントに…

告知・2011年12月3-4日・都市史研究会シンポジウム2011「危機と都市」

何かちょっとポスターが怖いんですが、実は都市史研究会のシンポジウムです。私も報告させていただきます。 《21世紀に入って、都市はあらゆる局面において「危機」を意識せざるをえなくなった。20世紀の後半から顕在化した地球環境の危機はもとより、内紛や…

都市における意志と学習について・第4回都市発生学研究会

先週末9月30日(金)に第4回都市発生学研究会を開いた。震災直後から都市計画遺産研究会として「三陸海岸都市の都市計画/復興計画史アーカイブ」を立ち上げ、その後も釜石などで現場にも関わっておられる中島直人先生(慶応大)をお招きしてお話をいただき…

アーキテクトについて考えさせられる。

2011.09.25 Sun. 三宅理一先生がコーディネートされた日仏都市会議2011「東日本大震災から学ぶこと」@日仏会館(恵比寿)に行ってきた。充実したプログラムでたいへん勉強になったのだが、個人的には建築設計で飯を食う人とは何かということについて考えず…

告知・9月30日(金)16:30〜 第4回都市発生学研究会「三陸海岸の都市・集落〜歴史的に考える災害と再生〜」於:明治大学生田キャンパス

都市発生学研究会では、中島直人先生 (慶應義塾大学)をお招きし、当方の研究室とのいわば「対論」という形式で議論を深めたいと考えています。 中島先生からはおそらく釜石市を中心に、昭和三陸津波を中心とする復興計画の歴史と、その遺産の現在的意義の…

2011年9月4日〜7日・三陸沿岸の40集落ほどを巡る。

三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960の情報を、現地の景観に重ねるという単純な読み取り作業をひたすら繰り返した。学生たちと一緒に4日間。思っていたより聞き取りもできた。皆さん親切に応対してくださったというか、むしろ話したいことが山ほど…

「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」完成

表記ウェブサイト、第1区の集落を公開しました。これで収載集落数は207となり、ひとまず目的のサイトが完成したことになります。作成にあたった石榑・山内・村上・肥後の皆さん、お疲れさまでした。 このサイトの特徴は、空間的・環境的まとまりをもった集…

「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」第2区公開

表記ウェブサイト、第2区の集落を公開しました。残すは第一区のみ。あと一息です。

「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」第4区の集落を追加

当研究室が作成している表記ウェブサイト、第4区の集落を追加しました。履歴ページをご覧いただくと、これまでの作成の経過がお分かりいただけます。現在の収載集落数は134となっています。 7月16〜18日は公務出張にて台北。国立台湾科技大学設計学院と明治…

中央防災会議・専門調査会で、明治大学建築史建築論研究室「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」が引用されています。

中央防災会議(災害対策基本法に基づいて設置された重要政策に関する会議で、内閣総理大臣を長とし、内閣府に事務局を置く)の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会(第5回)」の記録・配布資料がこのページにアップされた…

ウェブサイト「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」第二次公開は54集落。

4月29日に公開した「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」(明治大学建築史・建築論研究室作成)ですが、本日ようやく第二次公開にこぎつけました。今回は第3区(典型的リアス式海岸)の全対象集落のページを作成・公開しました。これで収載集落…

工学院大学が「仮設でない」住宅の建設プロジェクト

「建築学部」と後藤治先生の力強い動き。「仮設でない永住の家建設へ 工学院大、絆重視し被災地に」(asahi.com) 三陸地域では地形的制約が厳しく、集落立地の余地が少ないから、仮設という段階を踏むよりも「仮設でない」住宅をつくる方が合理的という判断…

やりましたね! 5月7日(土)南三陸町志津川漁港に番屋が完成。

竹内泰さん(宮城大学准教授)の設計・指導。(僕もメールで準備中のやりとりを見守っていたのだけど)今回のプロジェクトは竹内さんと地元漁協が中心になり、加子母木匠塾、宮城大・東京理科大・滋賀県立大・千葉大等のネットワークによる支援で実現。木材…

山口弥一郎の三陸集落調査についてまとめました。

ウェブサイト「三陸海岸の集落 災害と再生:1896, 1933, 1960」に、「山口弥一郎の三陸集落調査」, 「山口弥一郎の三陸集落調査関連文献」をアップしました(2011年5月6日)。 山口弥一郎への関心が集まっているようです。三陸地域の津波災害と集落移動に関…