editor2012-13

建築雑誌2013年11月号・特集「「建築家」が問われるとき:自己規定の軌跡と現在 When "Architect" Is Called into Question: Past and Present Self-Definitions」

今号担当は青井と竹内泰さん(宮城大学)だが、日埜直彦さんには、平良敬一氏へのインタビュアー、論考の執筆者というだけでなく、何度か議論の相手になっていただいたり、執筆者を紹介いただいたりと、企画段階から大変お世話になった。今号企画のあらゆる…

建築雑誌2013年10月号・特集「アフリカ・アトラス:サブサハラと日本の都市・建築 Atlas of Sub-Saharan Africa for Japanese Urbanism and Architecture」

連投ご容赦(このところブログ書けず・・・建築雑誌の報告がたまっておりまして)。10月号は、たぶん建築雑誌はじめてのアフリカ特集。担当は、中島直人(慶応義塾大)。そして、アフリカを専門とする若い研究者、志摩憲寿(東京大学)、岡崎瑠美(フランス…

建築雑誌2013年9月号・特集「建築年報2013:Anuual Report of Architecture 2013」

9月号は恒例の年報。今年は小特集として「建築会館手冊 AIJ Building Handbook」をつくった。建築会館の履歴、ファシリティ、書店、あるいは情報発信ライブラリーへの脱皮をはかる図書館、日本独自の建築アーカイブを目指す建築博物館について、ルポとインタ…

建築雑誌2013年8月号・特集「アジアン・ハウジング・ナウ:Asian Housing Now」

報告遅くなりすみません! 8月号はアジアのハウジングの現在をまとめる特集で、担当は寺川誠司(近畿大学)・初田香成(東京大学)。 前言にも書いたが、おおむね1980年代、あるいは1990年代はじめくらいまでは、何人かの著者によってアジアのハウジングの状…

建築雑誌2013年7月号・特集「建築系学会大集合/Assembling All Academic Societies around Architecture」

どうです、この表紙デザインの強烈なこと。「建築」系学会の生態系を描き出してみよう、というのが今回の特集ですが、これはある種の宇宙図、変相図、マンダラというべきか。中野豪雄さんとしてはちょっと珍しい嗜好では? 否、編集委員から提示されたデータ…

第25回編集委員会(最終回)が終わりました。

2013年6月10日(月)18:00〜20:30、会誌編集委員会の最後の回でした。皆様ほんとうにお疲れさまでした。委員の皆様はもちろん、関係するあらゆる皆さんに、あらゆる面で感謝しております。これで公式には編集委員会の任期終わりです。といっても、12月号まで…

建築雑誌2013年6月号・特集「拡張する大学院:全入時代の学部と縮小する市場の間で/Expanding Graduate School: Between Today’s Easy-Access Undergraduate Schools and Shrinking Job Markets」

6月号は建築教育特集です。編集担当は、生田京子(名城大学)・樫本信隆(日建設計)・砂本文彦(広島国際大学)・田村和夫(千葉工業大学)・渡邉浩文(東北工業大学)の5名の皆さん。なかなか面白い、生き生きした特集になりましたので皆さん是非ご覧くだ…

建築雑誌2013年5月号・特集「建築評価の現在形:脱中心化・断片化・ローコンテクスト化する言説環境とそのゆくえ/Evaluating Architectural Designs: Prospects for a Decentralized, Segmented, and Low-Context Discourse Environment」

表記の特集が出ております。特集担当は吉村靖孝さんを中心に、曽我部昌史・末廣宣子・生田京子・竹内泰の皆さん。 特集タイトルでは「建築評価」という言葉を使いました。サブタイトル「言説環境」、前言のタイトル「建築は今どんな場所で言説化されているか…

日本タイポグラフィ年鑑グランプリの賞状が届いた。

先日もお伝えしましたが、『建築雑誌』の表紙デザインを含むアートディレクションをお願いしている中野豪雄さんが日本タイポグラフィ年鑑グランプリを受賞されたのですが、その賞状(写真)を、クライアントである編集委員会(代表して私のところ)と事務局…

中野デザイン事務所の中野豪雄さんが『建築雑誌』の表紙+エディトリアルデザインで日本タイポグラフィ年鑑グランプリを獲得され、その表彰式に、クライアントってことで学会副会長とともに行ってきた。

4月19日、堀口・神代展の設営日、途中抜けて日本タイポグラフィ年鑑受賞式へ。 編集委員会を代表して青井、事務局担当者として片寄さん、そして建築学会長の代理として副会長の布野修司先生が臨席。ええっナニその組み合せ?・・そうです、布野はぼくの師匠…

建築雑誌2013年4月号・特集「2020年省エネ義務化:建築はそのとき/Energy Conservation Obligatory in 2020: Implications for Architecture Then?」

報告遅れましたが、表記特集が出ております。 何といっても印象的だったのは、もう「環境建築」からカッコをとって議論すべきという設計者が多い、というか当たり前、ということです。「国際化」ももうそれだけではキャッチコピーにもならない、というのと同…

建築雑誌2013年3月号 特集 「近代復興」再考:これからの復興のために Reexamining Modern Disaster Recovery: Looking toward Future Schemes

3月号ができました。今号にて、東日本大震災を直接に扱う特集にはいったん区切りを付けることにします。もちろん、それは我々の編集委員会として、であって、以後の編集体制でもこの災害およびこれが迫り出させた膨大な問題群は繰り返し問われることになるで…

建築雑誌2013年2月号 特集 リスク・コミュニケーション:3.11以後の変質と波及 Risk Communication: Changes and Repercussions After 3.11

日本建築学会発行『建築雑誌』2013年2月号は、東日本大震災がリスクをめぐる「コミュニケーション」にどのような変質をもたらしたか、を主題とした。つまり、科学者、技術者といった専門家から、政治家、中央・地方官僚、企業、住民・・・にいたるまでの人々…

建築雑誌2013年1月号 特集 福島と建築学 Fukushima and Architecture

日本建築学会発行『建築雑誌』2013年の新年号は、渾身の福島特集です。建築からの福島へのアプローチがまだまだ少なすぎる、それが、特集タイトルを「福島と建築学」とした理由。なぜ少ないのか。もちろん放射能汚染のため調査などに入りにくいということも…

建築雑誌2012年12月号 特集 東日本大震災 復興のアポリア:居住地再建の諸問題 Aporia in Recovery from the Great East Japan Earthquake ─Issues in Domicile Rehabilitation

私たちの編集委員会の任期中に担当する2012年1月号〜2013年12月号の24冊のうち、12冊目が出ました。今号担当は森傑・竹内泰・大沼正寛・末廣宣子の四方です。これまでの12冊では、9冊が震災関連特集号となっていて、そのことには批判的なコメントをいただく…

建築雑誌のデザイン(中野デザイン事務所)が日本タイポグラフィ年鑑2013グランプリを受賞。

日本建築学会発行『建築雑誌』のエディトリアル・デザインをお願いしている中野豪雄さんから嬉しいお報せをいただきました。何と『建築雑誌』のデザインが日本タイポグラフィ年鑑2013グランプリ受賞決定! 春先に発行の年鑑に掲載予定。絶対買う。 → 日本タ…

建築雑誌2012年11月号 特集 トーキョー・アーバニズム:駆動力、リスク、ライフスケープ Tokyo Urbanism: Driving Forces, Risks, and Lifescape

そろそろ会員の皆さまに11月号が届いている頃かと思います。今号の編集担当は、中島直人(慶應義塾大学)・初田香成(東京大学)・藤原健二(内閣官房地域活性化統合事務局/内閣府地域活性化推進室)。東京といえば、『建築雑誌』前編集委員会の2011年1月号…

第17回編集委員会

2012.10.19 Fri. 建築雑誌の編集委員会を15:00から4時間弱。 (1) 連載記事A〜Gの進捗状況を確認、検討。 (2) 12月・1月・2月号進捗報告。 (3) 3月号特集(中島・牧・村尾)原案決定。東日本大震災2周年。骨太な特集ができそうです。 (4) 4月号特集(前・渡…

建築雑誌2012年10月号 特集 耐震の今:成熟から拡張へ Earthquake-Proofing Now: From Maturity to Expansion

本号特集のテーマは建築の耐震。いわゆる新耐震基準が1978年宮城県沖地震を契機として定められ、その改正が兵庫県南部自身を契機に行われたように、耐震の技術と基準はこれまで実際に発生した地震被害を取り込むかたちで引き上げられてきた。そこに免震・制…

建築雑誌2012年9月号・建築年報2012 Annual Report of Architecture 2012・・・2011年度の学会の包括的記録です。

学会の震災対応、UIA東京大会対応に関する座談会につづけて、各常置委員会・支援建築会議・特別委員会・9支部の報告、学会本部の震災対応一覧、建築年表2011など、激動の2011年度に関する包括的な記録集となっています。将来の参照にたえる記録を、というの…

建築雑誌2012年8月号 特集 広島[ヒロシマ]・長崎[ナガサキ]Hiroshima and Nagasaki: City, Peace and Architect

8月号は平和を考える特集。本号編集担当は砂本文彦(広島国際大学)・初田香成(東京大学)のお二人。 編集ポリシーは、大きくいえば二つ。 (1)狭義のメモリアル・モニュメントは直接の対象とはせず、都市と社会生活の再生過程のなかに平和の徴と証を見届…

建築雑誌2012年7月号 R・クロネンバーグさんの記事は英文でも読めますよ。

建築雑誌 2012年7月号特集「動く建築:災害の間に」に掲載の、ロバート・クロネンバーグさん(牧紀男訳『動く家』の著者)による文章「災害後の仮設シェルターのデザイン」は、もともと英語でいただいたものを和訳して記事化しております。原文は、建築雑誌…

第14回会誌編集委員会

最近2回くらい、編集会議の報告を書くの忘れてた。 2012.07.11 Wed. 編集委員会。 (1) 連載記事A〜Gの進捗状況を確認、検討。 (2) 9〜11月号進捗報告。 (3) 12月号特集(森・竹内・末廣・大沼)目次案を検討、決定。復興計画の事業化をめぐる現場のアポリア…

建築雑誌2012年7月号・特集 動く建築:災害の間に

今号の特集は、「動く建築」と銘打っている。もちろん、ドーム屋根が開閉するとか、そういう可動性ではない。発災から復興にいたる災害プロセスの初期的なフェーズにおいて一気に、あるいはじわじわと出現し、そして近い将来にその処分が求められるような、…

建築雑誌2012年6月号・特集 エネルギーホーリック建築 Energy-holic Architecture

今号の担当は前真之(東京大学)・渡邉浩文(東北工業大学)のお二人です。前先生の出されたポレミカルなキーワード、建築の「エネルギーホーリック」状態について、3.11がもたらした(そして今もある意味では拡大・持続している)インパクトとともに浮き彫…

建築雑誌2012年5月号・特集 建築産業は何を経験するか What the Building Industry Goes Through

5月号特集は、建築産業を主題としました。 まずは表紙をお読みください。「建設投資額」(総投資額)、「公共事業請負額」、「新築住宅着工戸数」、「建設許可業者数」、「建設業就業者数」の5つの指標につき、全国および被災3県(岩手・宮城・福島)のそ…

長崎、差異を生きる都市。

建築雑誌の取材のため広島と長崎に行ってきた。長崎は過去3度訪ねたことがあり、華人街、出島、社寺、グラバー園、異人館の町並み、現代建築、・・・それに平戸も佐世保もハウステンボスも見ているが、ヤミ市を引き継ぐ市場を歩いた以外では、戦争・原爆に…

第11回編集委員会

2012.04.18 Tue. 編集委員会。 (1) 原稿料問題。 (2) 連載記事A〜Gの進捗状況を確認、検討。 (2) 6〜9月号特集 進捗報告。 (3) 10月号特集(田村・加藤・樫本)原案の検討。目次案決定。 (5) 11月号特集(中島・初田)素案の検討。「○○特集」決定版をつくり…

建築雑誌のデザイナー中野豪雄さんの最近のお仕事

昨日のエントリーのつづきです。 どうです、4月号の表紙デザインもよいでしょう。デザイナーの中野豪雄さんとはいつも特集の主旨や組み立てについてかなり突っ込んだお話をさせていただき、デザインの方向性を議論した上で、具体的な作業を進めながら理解の…

建築雑誌2012年4月号・特集 残されしもの、生かされしもの Legacies Reincarnate

残されしものの声を聞く特集です。編集担当は梅津章子さん(文化庁)と大沼正寛さん(東北工業大)。津波が一切合切すべてを流し去ってしまった、と考える人は今はもういないでしょう。 一方で、復興計画がその絵のとおりに実現に向けて運ぶと考えている人も…