2012-01-01から1年間の記事一覧

八重山の台湾人

八重山に行ってきた。神戸芸工大で助手をしていた頃の院生で石垣出身のNさんに連絡をとったところこれ以上ない人物を紹介してくれた。八重山毎日新聞記者にして『八重山の台湾人』、『台湾疎開―「琉球難民」の1年11カ月』の著者である松田良孝さん。これら2…

日本建築学会都市史小委員会シンポジウム・都市と表象シリーズ・第3回「消費と生産」

2012.12.20 Fri. 10:00〜17:00 表記のシンポジウムが田町で行われました。 日本建築学会都市史小委員会シンポジウム・都市と表象シリーズ・第3回「消費と生産」 日時:2012年12月20日(木) 10:00〜17:00 会場:建築会館3階会議室 司会:松本裕(大阪産業…

東アジア建築文化国際会議2012香港/EAAC International Conference 2012 Hong Kong 終了+成功おめでとうございます。

香港中文大学で開かれていた国際会議(12/10-12)が無事に終了しました。大成功でしたね。中文大学の何培斌教授 prof. Ho Puay Peng はじめ、実行組織のMaggie さん、Miranda さん、その他の皆さん、お疲れさまでした。再会の友人たち、初めて知り合った皆さ…

建築雑誌2012年12月号 特集 東日本大震災 復興のアポリア:居住地再建の諸問題 Aporia in Recovery from the Great East Japan Earthquake ─Issues in Domicile Rehabilitation

私たちの編集委員会の任期中に担当する2012年1月号〜2013年12月号の24冊のうち、12冊目が出ました。今号担当は森傑・竹内泰・大沼正寛・末廣宣子の四方です。これまでの12冊では、9冊が震災関連特集号となっていて、そのことには批判的なコメントをいただく…

東アジア建築文化国際会議2012香港/EAAC International Conference 2012 Hong Kong 開催中

12月9日より香港に来ている。12月10-12日、香港中文大学にて開催されている表記の国際会議に参加するため。 2日目の今日(12月11日)は、基調講演をやらせていただいた。光栄だが緊張した。ちょっと手が震えたがいちおう淀みなく話すことができたし、頑張っ…

Victor Horta, La Maison du Peuple, Bruxelles, 1896-1898

ヴィクトール・オルタ設計の「人民の家」(ブリュッセル、1896-1898)の平面図。施主は Parti Ouvrier Belge という政党で、英語にすると Belgian Socialist Party つまりベルギー社会党。オルタ、あるいはアール・ヌーヴォーといえば19世紀末のブルジョアの…

Lifting of Chicago

このサイト、よくまとまっています → the Lifting of Chicago / Raising of Chicago@wikipedia (English) たぶんよく知られた話なんだろうと思うが、19世紀半ばのシカゴでは建物のリフトアップが頻りに行われていた。1830年には人口50人の小さな交易の街に…

建築雑誌のデザイン(中野デザイン事務所)が日本タイポグラフィ年鑑2013グランプリを受賞。

日本建築学会発行『建築雑誌』のエディトリアル・デザインをお願いしている中野豪雄さんから嬉しいお報せをいただきました。何と『建築雑誌』のデザインが日本タイポグラフィ年鑑2013グランプリ受賞決定! 春先に発行の年鑑に掲載予定。絶対買う。 → 日本タ…

明大建築シンポ/建築学会復旧復興支援部会シンポにて災害復興について議論。建築家って何だろう。

最近二つのシンポジウムで議論に参加した。 (1) 2012.11.03 Sat. 明治大学建築学科シンポジウム「震災・復興と向き合う」 (2) 2012.11.09 Fri. 日本建築学会 復旧・復興支援部会主催 第4回復旧復興支援部会連続シンポジウム「復興の原理としての「建築」:…

エアポート(永遠に失われたと思っていた前のブログの記事20051224も引用)

(前略)エアポートは、その名を冠している都市から驚くほど遠くに離れて位置しており、われわれ人間はパスポートというたった一枚の無に等しい証明によって、主体としての奇妙なあり方を厳密に検閲され、かつ身分を保証され、ほんらいは存在論であってしか…

建築雑誌2012年11月号 特集 トーキョー・アーバニズム:駆動力、リスク、ライフスケープ Tokyo Urbanism: Driving Forces, Risks, and Lifescape

そろそろ会員の皆さまに11月号が届いている頃かと思います。今号の編集担当は、中島直人(慶應義塾大学)・初田香成(東京大学)・藤原健二(内閣官房地域活性化統合事務局/内閣府地域活性化推進室)。東京といえば、『建築雑誌』前編集委員会の2011年1月号…

復興って実は新しい課題なんじゃないか。

最近読んだ本。 ・津久井進『大災害と法』(岩波新書、2012年) ・北原糸子『地震の社会史:安政大地震と民衆』(講談社学術文庫、2000)(←三一書房、1983) ・北原糸子『関東大震災の社会史』(朝日選書、朝日新聞出版、2011) ・北村優季『平安京の災害史…

高校生相手に講義したが、しっかり伝わっていて感激。

去る10月13日(土)に神奈川県立生田高校との高大連携講座の1回を受け持たせてもらい、1年生の生徒さんの前で講義をした。テーマは「東日本大震災が投げかける問い」。311直後から研究室の学生たちと作業したり考えたりしてきたこと、さらには『建築雑誌』…

第17回編集委員会

2012.10.19 Fri. 建築雑誌の編集委員会を15:00から4時間弱。 (1) 連載記事A〜Gの進捗状況を確認、検討。 (2) 12月・1月・2月号進捗報告。 (3) 3月号特集(中島・牧・村尾)原案決定。東日本大震災2周年。骨太な特集ができそうです。 (4) 4月号特集(前・渡…

歴史とは種々の出来事が綴り合わされた一筋の長い連鎖にほかならぬ(大江新太郎1924)。

90年前に書かれた感動的な文章に出会って涙が出たので書き写しておく。(旧漢字・旧仮名使いは適宜今日的に改める) 一体、歴史というものは、昔から今日までの長い間に起った、種々の出来事が綴り合された一筋の長い連鎖にほかならぬ。その一つ一つの出来事…

2012年度 古建築実習 20121001〜1006

先週10月1日から6日の期間で今年度の古建築実習を実施した。今年の行程は以下のとおり(生田キャンパスからバスで出発し、最終日の夕方に京都駅で解散)。今年はまた参加者が増え全体で50名をこえた。マネジメント全般を担当した助手・TAの皆さん、本当にお…

建築雑誌2012年10月号 特集 耐震の今:成熟から拡張へ Earthquake-Proofing Now: From Maturity to Expansion

本号特集のテーマは建築の耐震。いわゆる新耐震基準が1978年宮城県沖地震を契機として定められ、その改正が兵庫県南部自身を契機に行われたように、耐震の技術と基準はこれまで実際に発生した地震被害を取り込むかたちで引き上げられてきた。そこに免震・制…

研究室メンバーで瀬戸内を。

1日目(20120916)倉敷 有鄰荘(薬師寺主計+伊東忠太・1930)→大原美術館分館(浦辺鎮太郎・1961)→倉敷国際ホテル(浦辺鎮太郎・1964)→旧・倉敷市庁舎(丹下健三・1960/現倉敷市立美術館・浦部鎮太郎・1983)→倉敷アイビースクエア(浦辺鎮太郎・1974)→…

建築雑誌2012年9月号・建築年報2012 Annual Report of Architecture 2012・・・2011年度の学会の包括的記録です。

学会の震災対応、UIA東京大会対応に関する座談会につづけて、各常置委員会・支援建築会議・特別委員会・9支部の報告、学会本部の震災対応一覧、建築年表2011など、激動の2011年度に関する包括的な記録集となっています。将来の参照にたえる記録を、というの…

『3.11/After 記憶と再生へのプロセス』が届いていました。

今日久しぶりに研究室に行ったら色んな郵便物やら書類やらに混じって、五十嵐太郎監修/メディア・デザイン研究所編『3.11After 記憶と再生へのプロセス』(LIXIL出版 、2012)が届いていました。中谷礼仁、宮本佳明、今村文彦、山崎亮といった方々の講演が…

台湾調査2012夏・第3クール(2012年8月25〜26日)は台北市南機場

今年夏の台湾調査、最後は台北市の南機場住宅を、白佐立さんにご案内いただいて巡った。たった二日間だったがとても効率よく多くの人々のお話を伺い、たくさんの住宅を見せていたくことができた(室内の写真は掲載を控える)。協力いただいた南機場の皆さん…

台湾調査・某先生が送ってくださった写真

台湾調査2012夏・第2クール(2012年8月15〜22日)は彰化県北斗。

研究室としては2010年度にはじめた台湾町屋調査も今年度で3年目(2010台南、2011吉貝、2012北斗)。昨年度からは法政大学高村雅彦先生の科研費のメンバーに加えていただき、そのなかで私たちの町屋研究を実施している。今年のフィールド北斗は(私が台湾各…

台湾調査2012夏・第1クール(2012年8月6〜13日)終了

今年は台湾漢人の寝床の変容に迫る研究(科研費)の最終年度。今回は花蓮・台東・屏東を巡る。とくに花蓮・台東は台湾では最も開拓の遅い地域で、アミ族をはじめとする原住民(オーストロネシア語族系先住民)の集住地が分布していたところへ、植民地期から…

阪神間の神社を巡る。社殿・境内の20世紀を考えるケーススタディ。

7月末に神戸に行ってきた。神社の社殿・境内が経験してきた「近代」を復元的に解明していくうえで、阪神間の神社は格好の素材を提供してくれそうだ。下の3枚の写真を見ていただきたい。本殿(見えないけど)の形も違うし、他の社殿の材料(木造もRC造もある…

建築雑誌2012年8月号 特集 広島[ヒロシマ]・長崎[ナガサキ]Hiroshima and Nagasaki: City, Peace and Architect

8月号は平和を考える特集。本号編集担当は砂本文彦(広島国際大学)・初田香成(東京大学)のお二人。 編集ポリシーは、大きくいえば二つ。 (1)狭義のメモリアル・モニュメントは直接の対象とはせず、都市と社会生活の再生過程のなかに平和の徴と証を見届…

吉田五十八設計・惜櫟荘(熱海岩波別邸, 1941)70年目の解体修理(新建築住宅特集 2012年8月号)

先週新建築住宅特集2012年8月号が届きました(興味深いリノベーション特集です)。青井は「「明朗さ」の背後にあるもの:吉田五十八「惜櫟荘」70年目の解体復元」(p.96-97)を寄稿しています。 岩波茂雄のために吉田五十八が設計した熱海の別邸・惜櫟荘(せ…

19世紀パリ改造を通して都市組織論を語る --- 第5回 都市発生学研究会・松本裕先生

20120719 Thu. 研究会を盛況のうちに終えました。松本先生のお話、刺激的でした。ありがとうございました。講演をお聞きし、ディスカッションし、その後遅くまで飲んで議論しました。自分なりに考えたこと(の一部)をつらつら書き連ねてみます。 (1)都市…

建築雑誌2012年7月号 R・クロネンバーグさんの記事は英文でも読めますよ。

建築雑誌 2012年7月号特集「動く建築:災害の間に」に掲載の、ロバート・クロネンバーグさん(牧紀男訳『動く家』の著者)による文章「災害後の仮設シェルターのデザイン」は、もともと英語でいただいたものを和訳して記事化しております。原文は、建築雑誌…

第14回会誌編集委員会

最近2回くらい、編集会議の報告を書くの忘れてた。 2012.07.11 Wed. 編集委員会。 (1) 連載記事A〜Gの進捗状況を確認、検討。 (2) 9〜11月号進捗報告。 (3) 12月号特集(森・竹内・末廣・大沼)目次案を検討、決定。復興計画の事業化をめぐる現場のアポリア…