告知・2011年12月3-4日・都市史研究会シンポジウム2011「危機と都市」

20111203_crisis_and_city何かちょっとポスターが怖いんですが、実は都市史研究会のシンポジウムです。私も報告させていただきます。
《21世紀に入って、都市はあらゆる局面において「危機」を意識せざるをえなくなった。20世紀の後半から顕在化した地球環境の危機はもとより、内紛やテロの政治的・宗教的対立がもたらす危機や、天変地異による物理的な破壊がわれわれの生活をつねに脅かしつつある。その危機がもっとも顕著にあらわれる場が諸活動の拠点となっている巨大な近代的人工環境としての都市であることはいうまでもない。
 2011年3月11日東日本、とりわけ東北地方に深い爪痕を残した東日本大震災津波原発被害は、近代社会がつくりあげたインフラやエネルギーの脆弱さと再生の難しさを同時に突きつけた未曽有の出来事であった。
 鎮魂と反省、復興再生はわれわれに重くのしかかる深刻な課題であるが、翻って、都市は最初から危機を内包した存在であったことも忘れてはならない。都市的集住が外敵からの防御と安定的な生活基盤の確保を目的として成立したことを想起すれば、都市は初発の段階から危機を内包した存在であったということができる。
 このシンポジウムでは、都市史的な観点から震災・火災・津波などを単なる災厄として捉えるのでなく、都市の長期的な歴史のなかで、都市が本来含み込む危機のひとつとして位置づけ、それを不可避の前提とした個々の歴史へと分け入るきっかけとしたい。》(開催主旨より)

都市史研究会シンポジウム2011「危機と都市」
主催:都市史研究会・ぐるーぷ・とらっど3
日時・場所・参加費:
2011年12月3日(土)・4日(日)
東京大学工学部1号館1階15号講義室
参加費:500円

プログラム:
1日目:12月3日(土)13時〜16時
  主題報告  伊藤毅東京大学) 「危機と都市」
  個別報告1 栢木まどか(東京理科大学)「関東大震災復興期の共同建築」
  個別報告2 本島和人(飯田市歴史研究所)「三六災害と飯田・上飯田−「丘の上」近代化と大水害−」

2日目:12月4日(日)10時30分〜16時45分
  個別報告3 青井哲人明治大学)「再帰する危機と集落−三陸漁村の二〇世紀−」
  個別報告4 吉田伸之(東京大学)「安政江戸地震と民衆世界」
  個別報告5 三枝暁子立命館大学)「天正・慶長の大地震と京都改造」
  討論

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