アトラス

 アトラスって a collection of maps って意味なんだね(→wiki)。
 今日は授業後19時過ぎに武蔵小山駅へ。小さな粒が生気ある素敵な街だなあ。訪ねたのはNAKANO DESIGN OFFICE主宰の中野豪雄さん。ムサビ→勝井デザイン事務所出身の気鋭の若手デザイナー。本題は1月号デザインの打合せだったのだが、何しろこれから2年間の濃密でタフなお付き合いになるので、互いの考え方というか、早い話がもう抜き難いクセみたいなものを出し合って、意気投合し、コンセプトを共有できたのは大収穫だった。
World-Geographic-Atlas 中野さんは編集意図を咀嚼しながら、是非これを見せたいと言って大型本を取り出した。ハーバート・バイヤー(Herbert Bayer 1900-85 →wiki)がデザインした"WORLD GEOGRAPHIC ATLAS" (1953) って本。バイヤーは1921年バウハウス入学、1925年には同教官になった人で、1938年に渡米。グラフィックデザイナーであり写真家でもある。1960年の世界デザイン会議のため来日して基調講演をしているし、石本泰博(写真)+グロピウス(文)の『桂 KATSURA』(1960)のデザインもしてる。戦後日本のグラフィックデザイン、エディトリアル・デザインの、源流のひとつあるいは起爆剤になった人だろう。彼のアトラスはちょっと伝説的な本らしいのだが、初めて実物見たわたしは興奮しっぱなしであった。インフォメーション・グラフィックスの宝庫だ(→Flickrにアップしてるヤツがいる)。中野さんの座右の書である。
 本(雑誌)をつくるってことはやっぱりデザインだなあ。今日はじめてちゃんと実感した。いい仕事ができそうなので皆さまご期待ください。