2011-01-01から1年間の記事一覧

2006年4月火災の彰化元清観、修復工事成る。

拙著『彰化一九〇六年〜市区改正が都市を動かす』(アセテート、2006)の口絵に「元清観」という廟を都市の「トラウマ」の例として紹介した。植民地末期(1940年前後)の市区改正道路の建設により南西側が薄く斜めにスライスされてしまったのである。先行す…

第7回編集委員会、そいでもって忘年会。

2011.12.22 Wed. 前の晩に2月号の特集前言を書いてたら夜明けまでかかってしまい、授業をやってから田町へ向かい、18:00より編集委員会。終了後は委員会の皆さんと忘年会。帰宅は深夜1:30頃で、それからまた別の原稿のデッドラインなので一睡もできず、授業…

家は誰が建てるのか

今日はムサビで西洋建築史。今年度最終回。学生が入れ替わり寄ってきて、先生他の授業持ってないんすか? --- いや、ムサビはこの授業だけ、と答えると残念そう。いつも楽しそうに話を聞いてくれている子たち。嬉しいもんです。 建築雑誌1月号はすでに編集の…

技術について/昨日の追補と今日のシンポのこと

昨日、「ナイーブ」の話、つまり諸条件へのリテラシーの繊細化というのは、要は諸要素間の関係性の読み書き能力の高度化であり、つまりは生態学的な視界の共有化であろうと話が展開したのだが、特集『ナイーブ・アーキテクチャー』の冒頭対談では中谷礼仁さ…

70%ってこと、馬脚を現すってこと、ジェネラルにならぬこと。

ということを今日教わった。「建築雑誌展2010-11」のトークセッション2日目(20111216 Fri.)。中谷前編集委員長と現編集委員長のわたしの対談で、モデレータは内田祥士先生。 (写真は24冊の建築雑誌の上で、9月号年報のために作成された「建築雑誌」創刊時…

明大建築アーカイブ準備中

20111209 Fri. 彰国社にてある本の打合せ。これ以外のものも含め、今いくつか同時に動いている。ひとつは単著の大幅増補+中国語化(予定よりかなり遅れている)。他は共著でそのうちひとつは英語(初稿は送付済みだけどたぶん長い道のりになりそう)。ひと…

精神=都市の生態学

20111201 Thu. 13:00〜卒業設計中間講評会。普段からお世話になっている建築家の古見演良さんと光本直人さんをお呼びして、研究室の4年生6名のための贅沢きわまりないミッドターム・ジュリー。今年は学生たちもよく頑張っているが、お2人の眼力にはホントに…

第6回編集委員会。5月号決定。1月号いよいよ大詰め。嬉しい夜。

2011.11.25 Fri. 13:00より1月号デザイン会議。何しろ最初の号なので産みの苦しみ。雑誌一冊まるごとアートディレクションの作成とDTP制作が平行して進んでいる。ひとまず我々が編集しているカラーページのゲラがひととおり揃った。これから詰めに向けて修正…

物質と身体と時間の積層体

昨年から毎週月曜日は非常勤でムサビに行っているのだが、昨日(20111121 Mon.)は授業後にMAU M&L(武蔵野美術大学美術館・図書館)にて開催中の「杉浦康平・脈動する本」展(10/21-12/17)を見てきた。杉浦康平は実は神戸芸術工科大学でのうちの奥さんの先…

告知・2011年12月3-4日・都市史研究会シンポジウム2011「危機と都市」

何かちょっとポスターが怖いんですが、実は都市史研究会のシンポジウムです。私も報告させていただきます。 《21世紀に入って、都市はあらゆる局面において「危機」を意識せざるをえなくなった。20世紀の後半から顕在化した地球環境の危機はもとより、内紛や…

アトラス

アトラスって a collection of maps って意味なんだね(→wiki)。 今日は授業後19時過ぎに武蔵小山駅へ。小さな粒が生気ある素敵な街だなあ。訪ねたのはNAKANO DESIGN OFFICE主宰の中野豪雄さん。ムサビ→勝井デザイン事務所出身の気鋭の若手デザイナー。本題…

建築が相対化される場

今年から京都工芸繊維大学の中川理先生を代表とする科研費の研究会に加えていただき、昨日は3度目の京都だった(20111112 Sat.)。メンバーのなかに小野芳朗先生がいる。『<清潔>の近代:「衛生唱歌」から「抗菌グッズ」へ』(講談社選書メチエ、1997)、…

センシテビティ・不確実性・限界・時間・壊れ方・ポストモダンなどなど

20111105 Sat. 科研(海外学術調査/代表青井)の打合せ会+研究会@生田。「総舗」(これはホーロー語、chongpho と発音)など様々に呼称される台湾漢人住居の揚床状の寝床についてはすでに5年間にわたり調査を続けてきた。2006-07は住総研、2008年は明大技…

建築雑誌2011年11月号届く。特集 Designing Nation, People and Land: vol.1 Tohoku as Archives

中谷編集委員会に客分の編集担当として参加させていただいた建築雑誌11月号が届いた。11-12月号の連続特集「国・人・土のデザイン」の前編として、まず「蓄積に学ぶ」こと、そして「震災をアーカイビングする」ことをとりあげている。巻頭の赤坂憲雄インタビ…

マンモス

20111031 Mon. 前日のフットサルの疲れが脚に来た。非常勤で通っている武蔵野美術大は「芸祭」(正確には芸術祭だと思う)のため授業なし。夜は彰国社で本の打合せ。久しぶりに旧友に会う。 翌1101 Tue. ダメージ全身に及ぶ。筋肉が硬くなっているせいか夜は…

惜敗、いや惨敗。来年は合同ゼミを!

昨日(2011.10.30 Sun.)16:00〜 神宮外苑競技場内のフットサルコートで法政大高村研究室と対決。昨年ボーリング対決で惨敗した際、次はフットサルでとリベンジを誓ったのだった。いいけどさ、でもうち強いよ、と高村先生が不敵な笑みを見せた記憶はあるが、…

二つの「自然」〜農学系造園と林学系造園

先週末、10/22(土)に明治神宮外苑聖徳記念絵画館にて、下記の研究会(第9回国際神道文化研究会=第7回神社と公共空間研究会)が行われ、私はコメンテーターの1人として参加させていただいた。 研究会テーマ:明治神宮の造営前史と隣接空間 日時:平成23…

第5回編集委員会、4月号特集まで決定。

2011.10.21 Fri. 15:00より第5回編集委員会。 (1) 理事会報告。建築雑誌コンパクト化および関連諸事項がすべて認められたことを報告。 (2) 1月号(大沼・中島・初田・近藤)・2月号(居駒・田村・加藤)・3月号(牧・寺川・竹内)の進捗報告。原稿依頼はき…

分断された小宇宙としての漁港漁村

10月17日(月)10:00〜建築雑誌1月号特集のため富田宏氏(株・漁村計画 代表)へのインタビュー。ランドスケープの近藤卓さんと。本当は1ヶ月前に予定されていたのだが先月のあの台風のために延期になっていた。いやはや充実の2時間半だった。三陸海岸の漁…

ローブロー

10月12日(水)16:00〜 研究室の家具復興プロジェクトの内覧会+打ち上げ(→研究室ブログの記事参照)。当初からずっとご助言をいただいていた建築家の光本直人さん、濱名直子さんをお招きし、4年生たちが全制作過程をまとめたポスター、リフレット、ブック…

2011古建築実習

明大建築学科発足時に堀口捨巳が設置した伝統ある科目「古建築実習」は、本年度より当方が責任担当者として運営しております。 今年度のコースは下記のとおり。 2011年度 明治大学建築学科 古建築実習 10/3:近江八幡(旧西川家・旧伴家・旧八幡郵便局・白雲…

都市における意志と学習について・第4回都市発生学研究会

先週末9月30日(金)に第4回都市発生学研究会を開いた。震災直後から都市計画遺産研究会として「三陸海岸都市の都市計画/復興計画史アーカイブ」を立ち上げ、その後も釜石などで現場にも関わっておられる中島直人先生(慶応大)をお招きしてお話をいただき…

「モダン都市京城の巡礼ー鐘路・本町」展 東京2011 2011年10月4日〜15日

ソウルの漢陽大学の冨井正憲先生から案内をお送りいただいた。今春この展覧会がソウルで開かれていたことは知っていたが、見に行くチャンスはなかったので楽しみ。ソウル近代都市建築研究会のメンバーが、それぞれに収集してきた植民地期京城の地籍図、番地…

アーキテクトについて考えさせられる。

2011.09.25 Sun. 三宅理一先生がコーディネートされた日仏都市会議2011「東日本大震災から学ぶこと」@日仏会館(恵比寿)に行ってきた。充実したプログラムでたいへん勉強になったのだが、個人的には建築設計で飯を食う人とは何かということについて考えず…

気になる・・・。

今日午後ようやく時間がとれたので髪を切りに行った。僕の隣でパーマをあてていた70才くらいの女性と50代半ばの聞き上手を自認する店主とのあいだの会話。 女性 私ね、ある人に教えられて、まあその人が最初に見た人なんだけど、その人が言う東の空を明け方…

第4回編集委員会、3月号特集まで決定。

2011.09.22 Thu. 18:00より第4回編集委員会。議題として扱った順番に。 (1) 連載企画A〜Gの検討。おおむね軌道に乗りそうだがまだ検討余地ありの企画もある。知恵を絞らねば。 (2) 1月号特集(大沼・中島・初田・近藤)の進捗報告。 (3) 2月号特集(居駒・…

告知・9月30日(金)16:30〜 第4回都市発生学研究会「三陸海岸の都市・集落〜歴史的に考える災害と再生〜」於:明治大学生田キャンパス

都市発生学研究会では、中島直人先生 (慶應義塾大学)をお招きし、当方の研究室とのいわば「対論」という形式で議論を深めたいと考えています。 中島先生からはおそらく釜石市を中心に、昭和三陸津波を中心とする復興計画の歴史と、その遺産の現在的意義の…

伊根はすごい、でも是非周辺の類例と一緒に見ることをお勧めしたい。

lab

最近いろいろ縁があって漁村づいているが(台湾の澎湖群島・馬祖群島、そして三陸沿岸など)、今回はゼミの合宿旅行で関西を巡るなかに若狭湾地域を入れた。これは、かつての神代雄一郎研究室のデザイン・サーヴェイをフォローしたいという目論みに関連して…

なんだか田町/エマニュエル・リヴァのヒロシマ/大学とは何か

昨日(2011.09.12)は朝から某審査委員の仕事をして、午後から学会の情報委員会、16:30から建築雑誌1月号のインタビューと、丸一日田町にいた。疲れた。でも今日のインタビューはよかったな。ネタバレはせぬが、お話をうかがったのは、遠野物語研究で著名で…

市ヶ谷出版の「対訳」シリーズはすばらしい。

内田祥哉『現代建築の造られ方』(市ヶ谷出版、2002)はとても面白い本なのだが皆さんご存知だろうか。先日、学会大会で「「木造禁止」再考」というシンポがあって、あのときの内田先生の「日本型現場打RC造=木造」論+「型枠木材大量消費→外材依存化」論は…