2013-01-01から1年間の記事一覧

『多木浩二と建築』(『建築と日常』別冊)を読んで。

編集者・長島明夫さんの『建築と日常』の別冊『多木浩二と建築』が刊行されたのは4月の上旬のことだったか。色々バタバタしてなかなか拝読できなかったのだが、ようやく(通読とはいえないものの)ほぼ読了。大変な力作である。膨大な著作目録、そこに挟み込…

日本タイポグラフィ年鑑グランプリの賞状が届いた。

先日もお伝えしましたが、『建築雑誌』の表紙デザインを含むアートディレクションをお願いしている中野豪雄さんが日本タイポグラフィ年鑑グランプリを受賞されたのですが、その賞状(写真)を、クライアントである編集委員会(代表して私のところ)と事務局…

堀口捨己・神代雄一郎展関連。0421ギャラリートーク/0428記念シンポジウム、盛会のうちに無事終了しました。

展覧会をご覧になっていただいた皆様、関連イベントに登壇ならびに参加くださった皆様、ありがとうございます。おかげさまで多くの皆様に重要なことを共有いただき、また我々も得るところ大きい経験をさせていただいています。 4月21日(日)には松本勝邦先…

中野デザイン事務所の中野豪雄さんが『建築雑誌』の表紙+エディトリアルデザインで日本タイポグラフィ年鑑グランプリを獲得され、その表彰式に、クライアントってことで学会副会長とともに行ってきた。

4月19日、堀口・神代展の設営日、途中抜けて日本タイポグラフィ年鑑受賞式へ。 編集委員会を代表して青井、事務局担当者として片寄さん、そして建築学会長の代理として副会長の布野修司先生が臨席。ええっナニその組み合せ?・・そうです、布野はぼくの師匠…

建築雑誌2013年4月号・特集「2020年省エネ義務化:建築はそのとき/Energy Conservation Obligatory in 2020: Implications for Architecture Then?」

報告遅れましたが、表記特集が出ております。 何といっても印象的だったのは、もう「環境建築」からカッコをとって議論すべきという設計者が多い、というか当たり前、ということです。「国際化」ももうそれだけではキャッチコピーにもならない、というのと同…

堀口捨己・神代雄一郎展を開催/4月20日〜5月19日・駿河台キャンパス明治大学博物館ギャラリー/大真面目+渾身のシンポジウム(4/28)も、楽しいギャラリートーク(4/21)もあります

いよいよ準備作業も佳境に入り、お尻に火がついてます。連日連夜、学生の皆さんも頑張ってくれております。 twitter @horiguchikojiro 分離派建築会結成以後,我国の近代建築運動を牽引しつつ,他の追随を許さない茶室と庭の研究を大成した建築家・堀口捨己(…

年報都市史研究・特集「都市と危機」

都市史研究会編『年報都市史研究〈20〉』(山川出版社、2013年4月)が明日刊行の運びとなります。きっと私のせいで遅れたのではないかと大変心配しておりますが、ひとまず胸を撫で下ろしております。ご迷惑をおかけしたとすれば関係の皆様に深くお詫びします…

卒業・修了おめでとうございます。2012年度卒業式。

lab

2013.03.26 Tue 2012年度卒業式。駿河台のリバティタワーで行われた学科別の学位授与式では、主席のK君はじめ、設計や論文でよい成績をおさめた研究室の面々が次々に壇上にあがった。優秀そうだけど大人しい、とか、熱意はあるがピントが合わない、というイ…

落ち着きませんね。

春休みだというのに相変わらず何だか追い回されるような日々。だいたい春は落ち着かないから好きじゃないが、今年は例外的にせわしない。結局やりたいことがあればやるしかないし、成り行きでも覚悟を決めたならウンウン唸ってでも面白いことに変えるしかな…

建築雑誌2013年3月号 特集 「近代復興」再考:これからの復興のために Reexamining Modern Disaster Recovery: Looking toward Future Schemes

3月号ができました。今号にて、東日本大震災を直接に扱う特集にはいったん区切りを付けることにします。もちろん、それは我々の編集委員会として、であって、以後の編集体制でもこの災害およびこれが迫り出させた膨大な問題群は繰り返し問われることになるで…

水谷俊博さん講演会/TKC2013で森山が修論発表

20130228.Thu. 水谷俊博さんを生田キャンパスにお迎えして研究室主催の講演会を開いた。水谷さんは水谷俊博建築設計事務所と武蔵野大学環境学部環境学科住環境専攻・都市環境専攻の水谷研究室を主宰しておられる。布野研の後輩、それと水谷研から野口君が私…

映画「空を拓く:建築家・郭茂林という男」を渋谷で見てきた。

20130228.Thu. 酒井充子監督・映画「空を拓く:建築家・郭茂林という男」(公式サイトはこちら)を渋谷のユーロスペースで見てきた。台湾人にして、高度成長から企業経済+福祉国家体制の確立へと至る時期の日本で霞ヶ関ビル(1968竣工)等の時代を画すプロ…

2012年度・青井研究室の修士論文

lab

2013.02.18 Mon. 修論の発表会(口頭試問)が行われました。今年も充実した成果が出ましたね。 山内悠希「戦後の百貨店装飾部・設計部・製作所の活動に関する研究」 山中裕加「ロンドンにおける戦後復興期の都市の変容〜土地の所有形態と都市形成の観点から…

2012年度・青井研究室4年生の皆さんの卒業論文・卒業設計

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今年度の4年生もよく頑張ってくれましたヨ。学生たちのブログ aoilab blog も参照ください。 [卒業論文] 朝香智有「昭和戦前・戦中期神社建築における細部装飾の地域性」【徳永賞】 [卒業設計] 青木寛子「谷中の集合眠宅」【優秀賞】+【生稜賞】 倉石…

建築雑誌2013年2月号 特集 リスク・コミュニケーション:3.11以後の変質と波及 Risk Communication: Changes and Repercussions After 3.11

日本建築学会発行『建築雑誌』2013年2月号は、東日本大震災がリスクをめぐる「コミュニケーション」にどのような変質をもたらしたか、を主題とした。つまり、科学者、技術者といった専門家から、政治家、中央・地方官僚、企業、住民・・・にいたるまでの人々…

継承と批判はほぼ同義なんだね。

受け継ぐという意志のない批判は批判にならないし、批判の意志を持たない継承は継承でない、そういうことなんだな、と思う。とくに最近気になるのは後者の方なんだけど、実際、批判的契機をもたない継承は細分化(分担制)にしかならない。別の言い方をする…

柳田国男と産業組合:藤井隆至氏の評伝ならぬ評伝を読んで

ちょっと前に、藤井隆至『評伝 日本の経済思想 柳田国男:『産業組合』と『遠野物語』のあいだ』(日本経済評論社、2008)を読んだ。よく知られていることとは思うが(僕は不勉強だった)、柳田国男(1875-1962)は、東京帝国大学で農政学を修めた後、1900年…

日々ガチャガチャ生きている。

昨日(20130119 sat.)川崎市多摩市民館の平和・人権学習という市民講座的なプログラムの一回として震災の話をさせていただいた。僕が色々な人に会い、教えていただきながら日々考えていることを率直にお話した。僕が防災のノウハウ的な話とかまちづくりの現…

計画都市・台中が、存外おもしろいのである。

2012年12月29日から2013年1月6日まで台湾に行ってきた。今回は調査でなく、講演のため。 ひとつは1月3日、東海大学にて大学院プログラムのなかのアジアの都市建築に関する授業の1コマとして(翻訳=張亭菲)。台湾の院生に台湾都市の概説は不要なので、まず…

建築雑誌2013年1月号 特集 福島と建築学 Fukushima and Architecture

日本建築学会発行『建築雑誌』2013年の新年号は、渾身の福島特集です。建築からの福島へのアプローチがまだまだ少なすぎる、それが、特集タイトルを「福島と建築学」とした理由。なぜ少ないのか。もちろん放射能汚染のため調査などに入りにくいということも…

謹賀新年2013 本年もよろしくお願いいたします。

皆様どんな新年をお迎えでしょうか。大晦日の昨夜は家内の実家(台北)におりました。NHKの紅白を流すTVの前に家族が集まっていました。わたしは30-31日の二日間は急ぎの原稿をふたつ書いていまして、ようやくそれらをメールで送った頃に、真っ黒なTV画面の…