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いろいろ

先週金曜日、青山の岡本太郎記念館に行ってきた。2年生の最初の設計課題の敷地にすることとなったため(住宅の設計)。受付のおねえさんに明治の建築学科の学生さんがたくさんお見えになってますよ、ありがとうございますと御礼を言われ恐縮。いやこちらこそ…

書評:西澤泰彦著『日本植民地建築論』

西澤先生のご研究の総括ともいうべき御著書につき書評を書かせていただきました。このほど掲載誌『建築史学』(2009年春号)が刊行となりましたのでご覧頂ければ幸いです。 書誌情報:西澤泰彦著『日本植民地建築論』名古屋大学出版会、2009年 書きながら再…

最近読んだ本+これから読む本

だいたい読んだ(読む)順で。 松平誠『ヤミ市〜東京池袋』(生活学選書、ドメス出版、1985) 川添登『建築の滅亡』(現代思潮社、1960) 塩満一『アメ横三十五年の激史』(東京稿書房、1982) 都市デザイン研究体『現代の都市デザイン』(彰国社、1969) 猪…

アメ横三十五年

どうです、激しいでしょう。何てったって「激史」ですからね。しかし表紙から想像される告発!糾弾!みたいなものではなくて、戦後日本人の克明な生活誌であり、“特殊商店街”の熱気と機構を記録した商業誌であり、戦争と植民地主義の遺産を横断するかのごと…

リートフェルトとカリブの海

奥佳弥著,キム・ズワルツ写真『リートフェルトの建築』(TOTO出版、2009)。著者の奥佳弥さんは神戸芸術工科大学時代の同僚で友人だが、もうずいぶんお会いしていない。ご本送って下さりありがとうございます。 で、さっそく開封してパラパラと頁をめくって…

インフルエンザで寝ている修論〆切間際のF君へ。

もうひとつのブログでちょっと前に紹介したんですけど、こっちにも載せときます。 手前の黄色いTシャツは明治大学のF君。そしてコンベクス(巻尺)持って頑張ってるのが人間環境大学のS君です。8月の調査のときの一コマ。場所は嘉義の大渓厝。竹造家屋の実…

建築雑誌 2009年2月号・特集「宗教建築は終わったのか」

ご自身がキリスト者でもある香山壽夫先生の記事では、1960年代以降のカトリック改革(第2バチカン公会議での決定)で教会建築が大いに混乱していることが問題視されている。関谷直人氏が紹介しておられるアメリカの「メガチャーチ」も興味深い(時に1万人を…

生成の学というものがありうるとしたら災害こそ主題になるに違いない 〜すまいろん2009冬号・特集「災害と住文化」〜

とつねづね思っていましたが、そういう特集が出ちゃいました。中谷礼仁氏と牧紀男氏の企画。どの記事もとても面白いので是非みなさん一読を(目次はこちら)。 たとえば野崎隆一氏の「コンテナ物語」は、阪神淡路大震災後のさまざまなコンテナ活用例を紹介し…

『ソウル学研究』に掲載

ソウル市立大学ソウル学研究所の論文集 “The Journal of Seoul Studies”32号(Autumn,2008)がソウルから届きました。下記の拙論が掲載されています。 Akihito AOI, "Shinto Shrines and Urban Reconstruction of Seoul : Focusing on Chosen Jingu" 昨年12…

トウキョウ建築コレクション 全国修士設計論文集 とどく。

3月に論文の部の審査+討論に参加させていただいた「トウキョウ建築コレクション」が本になりました。 華々しい設計の部のページのうしろに、ちゃんと出ていますのでお見逃しなく。 準備から出版まで、この企画に携わった皆さんに感謝。とても楽しい会として…

錯乱のニューヨーク再読ゼミ終わる。

5月より学部4年生〜M2までの12名で丁寧に読んできたがようやく終わる。コールハース『錯乱のニューヨーク』ゼミ。 最後に、再度全体を読み通して二通りのまとめをしてほしいとリクエストしたところ、4年生のグループ2つが引き受けてくれた。ひとつは“マンハ…

全体ミーティング+雑談(黒沢隆のこと)

0703 4年生。K君のテーマはモデュロール・ローカライズド。モデュラー・コーディネーションの線ではものすごい量のモデュール開発の歴史がある。しかしいったいモデュールが設計にクリティカルに効いてくるのはどの局面においてであり、またどのようにしてな…

京都日帰りと・・・

0621.Sat ある出版企画(のようなものとか色々)の打合せのため、京都にて関係者が集まる。とりあえず初動方針を決める。帰りの最終ののぞみ号では同期のTと色々話す。帰ってみると、たしか13年ほど前からしばらく関わらせていただいたある作業でお世話にな…

全体ミーティング05

0508 M2の修論テーマ発表。何人かは当面の目標が見えてきた。 M君(M1)のグリーンヒル寺田のフィールド報告。 個別相談で4年生の前期研究テーマも徐々に見えはじめる。*Mさんの修論テーマにからんでテオドール・ベスター『築地』(和波雅子・福岡伸一訳、…

DNY第1回

0507 今日から『錯乱のニューヨーク』(鈴木圭介訳、筑摩書房/以下DNY)を読むサブゼミがスタート。DNYは1970年代の本(ちょっと不思議な感じもするが、ナルホドという感じもする)。無名性と有名性、分析と投企等々をつなぐ現代建築家の思考回路の基本パタ…

愛と哀しみのル・コルビュジエ

市川智子『愛と哀しみのル・コルビュジエ』(建築文化シナジー、彰国社、2007)はよいです。とてもよいです。 個人的な話で恐縮ですが、この十年くらい、どうも建築からは離れていくというか、無名なものの組成とそこに見いだされる時間の問題にどーっと傾い…