最近読んだ本+これから読む本

だいたい読んだ(読む)順で。

わざとらしく混ぜてみましたが、いかがでしょう。『建築の滅亡』とか。なかなかいいでしょ、こういう読み方も。
それから『現代の都市デザイン』は同じ都市デザイン研究体の『日本の都市空間』(1968)の姉妹編ですが、不朽の名著として知られる後者に比べて案外知られてない前者もかなり面白い。60年代までの近代の都市プロジェクトと、古代から同時代までの多様な都市現象とが同じ「デザイン」という地平において類型的に吟味される。丹下の東京計画やキャンディリスのトゥールーズ計画とともに、渋谷の連結するターミナルビル群、新宿の増幅する地下街、高架下をショッピングセンターとした西銀座のフリーウェイなど(塚本さんならメイド・イン・ト−キョ−のリストに加えそうなモノたち)が並ぶ、といった感じ。この本には、都市と建築とが異なる水準にありながらダイナミックな相互侵犯の可能性を持ちえた最後の時代の感覚が息づいている。
日本の都市を1945年から1969年まで、四半世紀のスパンで通読することをいまひそかに考えている。湧き上がる何ものかに精緻なフタが被せられていくプロセス。