最近読んだ本+これから読む本
だいたい読んだ(読む)順で。
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- 松平誠『ヤミ市〜東京池袋』(生活学選書、ドメス出版、1985)
- 川添登『建築の滅亡』(現代思潮社、1960)
- 塩満一『アメ横三十五年の激史』(東京稿書房、1982)
- 都市デザイン研究体『現代の都市デザイン』(彰国社、1969)
- 猪野健治編『東京闇市興亡史』(ふたばらいふ新書024、双葉社、1999/草風社・1978の再刊)
- 下川耿史『昭和性相史』(戦前・戦中篇, 戦後篇 上, 戦後篇 下、伝統と現代社、1980)
- 戸川猪佐武『戦後風俗史 : ろうそくからテレビへ 廃墟から生活革命へ』(雪華社、1960)
- 山本明『カストリ雑誌研究』(中公文庫、中央公論社、1981)
- 松平誠『ヤミ市幻のガイドブック』 (ちくま新書040、筑摩書房、1995)
- 加藤秀俊ほか『昭和日常生活史』(角川書店、1985)
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わざとらしく混ぜてみましたが、いかがでしょう。『建築の滅亡』とか。なかなかいいでしょ、こういう読み方も。
それから『現代の都市デザイン』は同じ都市デザイン研究体の『日本の都市空間』(1968)の姉妹編ですが、不朽の名著として知られる後者に比べて案外知られてない前者もかなり面白い。60年代までの近代の都市プロジェクトと、古代から同時代までの多様な都市現象とが同じ「デザイン」という地平において類型的に吟味される。丹下の東京計画やキャンディリスのトゥールーズ計画とともに、渋谷の連結するターミナルビル群、新宿の増幅する地下街、高架下をショッピングセンターとした西銀座のフリーウェイなど(塚本さんならメイド・イン・ト−キョ−のリストに加えそうなモノたち)が並ぶ、といった感じ。この本には、都市と建築とが異なる水準にありながらダイナミックな相互侵犯の可能性を持ちえた最後の時代の感覚が息づいている。
日本の都市を1945年から1969年まで、四半世紀のスパンで通読することをいまひそかに考えている。湧き上がる何ものかに精緻なフタが被せられていくプロセス。