これでもかと定番日本建築を見続ける日々。 〜古建築実習中間報告〜

明治大学建築学科には、堀口捨巳先生がつくった「古建築実習」なる科目があり、4年生の希望者を連れて6日間の旅に出る。僕は今年初体験なので頑張って予定を開け、10月27日(月)〜11月1日(土)のフル参加。奈良にはじまり京都南部を一瞥して、4日目の今日は神戸(太山寺)・加古川鶴林寺)を経由して姫路城。明日は書写山円教寺をみた後は再び長距離移動。大阪(観心寺)・奈良(当麻寺)を経て京都へ戻る。最終日は京都と滋賀を巡って終了。ほとんどが国宝だから定番中の定番ばかりで、無精の僕も2/3は見たことがある建物なのだが、しかし1週間も集中的に見る経験にはまったく異質なものがある。1日に数棟から十数棟、記憶が濃密なうちに次々に見てゆくので、圧倒されつつも(学生は相当混乱しつつも)何とか比較したり順序立てたりしながら建物の特質を身体に刷り込んでいくことになる。ナルホドなー。そこに堀口・神代時代の逸話やらが透けて見えるわけだからもう濃い濃い(慈光院の和尚が出てきて、「おまえら『草庭』は書棚にあるか」とどやされたり)。
きちんと伝えるべき科目だと心から思うのであった。