金沢シーサイドタウン(横浜市)


0614 Sat. M君(M1)の企画で学生たちと歩く。並木一丁目は槇文彦設計で1978年竣工。同じく槇設計の並木第一小学校もアポなしであったが幸い出勤しておられた校長先生にご挨拶すると「これつけてくださいね」と“パトロール中”の腕章を貸してくださり30分ほど見学させていただいた(ありがとうございました)。
一丁目の後、二丁目、三丁目と順に開発され、大高正人・神谷宏治・内井昭蔵・宮脇檀・藤本昌也・・・と錚々たる人々がアーバンデザインや各施設設計に携わっているらしいので(きちんと調べていないので要確認)、この団地の系譜的な位置も気になるところ。たとえば藤本さん(現代計画研究所)の水戸六番池は1976年。
さて、今回中心的に見た一丁目。槇さんの関与がどの程度のものか不明だが、住戸計画は一部をのぞき比較的単純に積まれている様子で、前に歩いたグリーンヒル寺田(1981年)のような多様な立体的空間構成という点では想像力をくすぐる魅力が薄い。外部空間も街区設計がグリッドを基本とするため中間的な植栽や歩行者路に厚みがあっても単調さはまぬかれず、ここでも寺田に軍配。しかし建築デザインはこちらの方が数段キレがよく、またアーバンデザイン的な配慮の効いた建築デザインにより、グリッドの単調さをかなりカバーして、寺田とは異なる都市的な“街並み”を構成している。例えばある歩行者路に2層のタウンハウスが連なる場合も、その両端部は3層の積層型とする。この3層の建物はいまの歩行者路に直行する通りに長手を沿わせており、下層部を抉り取るなどの操作を加えたヴォリュームの連なりがスマートで、どことなくヒルサイドテラスを思わせる。
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