謹賀新年2018

新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。年始にあたり昨年(2017)を振り返って書き留めておくことにしたいと思います。
1(1-3月):〈NPO法人福島住まい・まちづくりネットワーク〉による原発避難12市町村の復興を考えるための地図集『福島アトラス』に2016年秋から監修の立場で関わりはじめていたが、1月にいよいよ現地取材が佳境に。K尻さんと院生たちが記事作成。データ編を含む鬼のデザインワークは中野豪雄さん。3月10日最終校正のため中野事務所に缶詰。30日納品(しかし致命的なテキストのミスがありました。関係者各位には心よりお詫び申し上げます)。日本建築学会の戦後空間WGが1月に動きはじめている。香川県ミュージアム森美術館からアプローチがあったのは2月初だったと思う。2月25日はJIA神奈川の卒制イベントでトーク。それと・・・浅子佳英さんから東京デザインテンという展覧会の話が前年末にあったのだが具体的なMTGが2月にあり、院生急遽ガンバル。僕も勉強。3月20日川口駅前のネウロズ祭でクルド人十数人にインタビュー。彼らの生きる政治的環境と、個人的ネットワークと、日本での食い扶持について多くを学んだ。

2(4-6月):5月12日デザインハブ@ミッドタウンに搬入。14日東京デザインテン開幕(〜5月21日)。4月26日オープニングのトークイベント。そういえば4月14-15日は某OB×OGの門出ってことで箱根の富士屋ホテルに泊めてもらった。なかなかできないよい経験だった。5月14-15日は会津にて福島アトラス01の打ち上げ。首都大の饗庭伸さんたちとやってきた綾里PJの出版もこの頃かなり具体化した。6月25日tOR 05 丸子(武蔵小杉)街歩き。日本建築学会建築討論委員会の委員長をと4月に打診あり、5月中に色々考えたり人に会ったりして新委員会を整えた。

3(7-9月):恩田重直さんのシンガポールからの帰国にあわせ7月14日に台湾科研の研究会。7月17日第1回建築討論委員会。僕の方針を提示し、アイディアを出し合う。デザインの改訂に予算をあてると原稿料が削られてしまうのが悩み。8月4日ウェブデザイナー白石洋太さんの助言でmediumの利用を決心。ウェブらしい軽快さと柔軟さ、同時に個人のブログとは違う共同編集マガジン的な「わかりやすい雑多さ」を考えつつあったように思う。8月2-3日は上越教育大の小島伸之さん(憲法学)・畔上直樹さん(近代史)がお招きくださり、双方の学生による他流ゼミ。これは面白かった。ヒートアップしてゴメンナサイ、上越の夜。8月10〜20日台湾調査(二林、西螺)。また新しい主題と、そして生き生きとした若き研究者に出会ったよー。8月31日〜9月2日広島にて日本建築学会大会。9月2日に地域文脈小委員会のシンポジウム。この小委員会の展開はちょっと強引だったかもしれないけど、よい方向に進んでいると思う。そういえば前日1日夜は日埜直彦さんとサシで飲みはじめ、だんだん大勢になり、ビルの一室で最近有名な人がレクチャしはじめたところで力尽き、内容はひとつも聞いていない。9月4日〜7日は綾里。今年からは筑波大学の木村周平さん(文化人類学)の科研。民俗学の専門家数人とフィールドを共有できるという僥倖(!)。砂子浜大家の千田基久兵衛さんはじめ村の皆さんにもホントによくしていただく。

4(10-12月):10月10〜14日古建築実習で奈良・京都方面へ。今年一番感心したのは京都の無鄰菴が、市が管理していた3年前と全然違って、指定管理者の植彌加藤造園さんが見事に研究と維持管理と公開とをマネジされていることだった。福島アトラスPJは夏前から続編の準備を進めているが、8月24-26日の取材のときに02+03の分冊・同時発行というアイディアに至り、僕は引き続き監修者として全体を見るのだが、03は工学院大学の篠沢健太さん(ランドスケープ)に主導してもらい、03では必須の地形+生産イラストは以前に『建築雑誌』でお世話になったことのある野口理沙子 +一瀬健人(isna design)のおふたりに快諾いただく。先日ラフを見せてもらったのだが、もうね、スンバラシイんですよこれが。3月の刊行をお楽しみに(02も硬派に頑張ってます)。12月16日は戦後空間シンポジウム01「民衆・伝統・運動体」。戦後空間WGのキックオフ記念シンポで、鳥羽耕史さん(近代文学・文化運動史)、ケン・タダシ・オオシマさん(建築史)のご講演と、日埜さんのコメント。僕の進行以外はぜんぶ最高でした。2〜3月あたりの記事化をお楽しみに。