新建築住宅特集1年間のお仕事終わり。最後は近作訪問=塚田眞樹子/KOZUKI HOUSE

通常どおりの記事も書きます。最後の取材は塚田眞樹子さん設計の住宅でしたが、こちらのサイトyoutube動画が紹介されていましたので埋め込みで。やっぱり内部空間の刻々と変わる重層性やマットな白色の質感を伝えることが意図されていますね。僕は反対に、この建物のなかで最も不活性に見えるもの、つまり隣地との境界に立つ二枚の壁に注目したいと思います(台湾の街をみるのと同じ視点で)。この界壁だけは建築家の手のうちにはおさまらない、つまりほとんど「都市」の側に属すものだからです。言い換えれば都市はこの壁によって設計プロセスのうちに潜り込み、設計という空間を限定しつつ開いたはず。塚田さんはこの都市との率直な交渉をたぶんいちばんこちら側までたぐり寄せようとされたのだと思いました。

この動画と、下の町並み、というか土地と建物とその時間がおりなす組織とをどう同時に扱うか。西荻窪です。
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