2010年5月17日(月)すまいろんシンポジウム「やわらかい都市/かたい都市」(告知。でもすでに申込〆切・・)

住総研『すまいろん』の2010年夏号では、特集「動く住まい:流動的都市の原風景と未来」の責任編集を担当しています。この特集の目玉となるシンポジウムを5月17日(月)に下記のように行うので当方のブログでも連休明けくらいには告知をと思っていましたら、4月下旬にはすでに申込が会場定員を超えて締め切られてしまっておりました。申し込みいただいた方々ありがとうございます。他の方は是非7月の夏号刊行をお待ちいただければと思います。

すまいろんシンポジウム「やわらかい都市/かたい都市」
2010年5月17日(月)14:00〜17:00 於:建築会館301会議室
講演1 伊藤毅「歴史のなかの日本の都市空間〜土地所有・空地・移動からみた」
講演2 陣内秀信「イタリアと日本における都市のかたさ、やわらかさ」
企画・司会 青井哲人

日本の都市を、建物と土地とが一体化して恒常的な都市組織をなす、いわば「かたい都市」にすることは、どうやら難しそうである。むしろ、「やわらかい」ことを前提にした住まいや都市の成熟・持続を考えてもよいはずだ。歴史的にみても、日本の都市は「変化しながら生き続ける」メカニズムを時間をかけて発達させてきたように思える。ところが、ひとたびこのことを議論しようとすると、抽象的な文化論や比喩、あるいは安易な現状肯定にもなりがちであった。ではどうすればよいか。
すまいろん夏号の特集では、家(建物)の移動可能性(曵家・移築等)という視点を提起したい。「移動」は都市のやわらかさの一端を物理的・技術的に説明できるし、しかも、「移動」を考えることは実は「所有」を問うことと深いところでつながっていそうだというのが企画の視点である。
そこで本シンポジウムでは、陣内秀信氏・伊藤毅氏をパネリストに迎え、従来の蓄積を踏まえつつ、以上の視点から今後の研究の方向性を開くことを主眼とした「やわらかい」議論を展開したい。議論は仮説的、展望的なものでありたい。(青井)

仮説的なパースペクティブやコンテクストを引き出すシンポジウムにしたいと思っています。陣内先生、伊藤先生からはいくつかの発見的な視座と素材を提供いただけるでしょう。