何か都市を説明する原理が求められている。渋谷学第6回研究会にて。

渋谷1964*予告どおり、昨年からの坂倉−渋谷研究の成果に加え、戦後復興期の渋谷で都市組織が生成し、それが自己展開し、あるいは消去整理されながら、やがて稠密化して新陳代謝に入ってゆく、そのプロセスに具体的な見通しをつけてみた。小さな建物の粒(細胞)から、マクロな地区(有機体)の構造変化まで、かなりダイナミックに読んでいける可能性を提示できたと思う。いくつか小ネタも挟んだが、今後はそのあたりの展開可能性を模索してみるつもり。

質疑の時間、最初に発言された男性にあとで名刺を手渡され仰天。松畑強さんであった(建築家、評論家、フランプトン『テクトニックカルチャー』などの訳者)。鋭い指摘とともにお褒めの言葉もいただいた。
(20090919付記:本記事上に松畑氏に対して明らかに礼を失した文章があり、付記を添えておりましたが、再度反省の上、ご迷惑をおかけし続けることを避けるために、本日謹んで削除・修正させていただきます。あらためてお詫び致します。)
他にも魅力的な方々に会った。ヒルサイドテラスのある、代官山のまちづくりに携わるNさん。この人の話はめちゃおもろい。ヤクザ屋さんは自覚されざるヴァナキュラー原理であるという話はなかでもピカイチであった。それから近く予定されている魅力的な企画にお誘いいただいた。
それから「渋谷コモン」のWさん。サイトはこちら→http://www.shibuyacommon.org/ 進行中のいわゆる“特区”の再開発計画に対して地元の立場から多角的な運動を展開されている。駅でピークとなる容積率のピラミッドに対して、「カルデラ型のコア」などの魅力的な提案。資料のページもインフォーマティブ。Wさんには飲み会の冒頭で東京研究の可能的領域についていきなり激烈な賛同をいただいた。
トウキョウ建築コレクションで縁のあったT君(当時藤森研)、法政大陣内研のN君も会場に来てくれた。ありがとう。

そして渋谷学を主催されている上山和雄先生、コーディネータの藤田大誠さん、貴重な場を与えて下さりありがとうございました。あっちの企画の方も「言い出しっぺ」としてちゃんとやりますから、是非よろしくお願いします>藤田さん