とある郊外住宅団地を歩く

0502
研究室の院生M君が育ったという住宅団地を彼の案内で歩いた。住都公団による開発は1981年からで、場所は八王子。
間違っているかもしれないが、デザインとアミューズメントに多くを譲り渡してしまった南大沢などより少し前、まだ「計画 」という領域への信頼と期待が随所にうかがえる意欲的な団地という印象を受けた。デザインは甘くても、いくつもの標準プランとそれを組み合わせたレイアウトが面白く、加えて厚みのあるレイヤー状の外部空間が圧巻。二十数年の歳月と、行き届いた手入れとが重なっていったときに「質」を獲得するのは、きれいなデザインよりも骨のあるプランニングなのかと思わせるものがある。

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